【街の流線(第1回)】

午後2時。平山俊嗣は炎天下のオフィス街をひとりで歩いていた。 ビルから伸びた影の内を選んで歩きながら、昨晩の天気予報が、あすの最高気温は37度にまで達する、と告げていたことを思い出していた。 直前には、緑のベースボール・ … 続きを読む 【街の流線(第1回)】